小論文の書き方

小論文や面接に役立つ、イギリスEU離脱問題がわかる6つのポイント

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Brexit(ブレグジット)などとも表現されるイギリスのEU離脱問題。イギリスで行われたEU離脱が問われた国民投票の結果、残留派よりも離脱派が多い結果となり、イギリス政府はEU離脱に向けて交渉を始めることになりました。日本へ大きな影響があると予想されています。とはいっても、日本から遠く離れた国の出来事であり、なかなか理解しにくいのが現状ではないのでしょうか。しかし、こう言った試験の前のちょうど1年ほど前の時事的な事柄は試験や小論文・面接で狙われること間違いなしです。この問題を理解するためのポイントを紹介します。

そもそもEUとはどんなものか

EU(ヨーロッパ連合)は2度の大戦の反省から、ヨーロッパで1つの国としてまとまって悲惨な戦争を生まないようにしようと設立されました。民主主義に則った国の集まりであり、政治や経済などを統一し大きな強い1つの国のような働きがあります。現在28か国が加入しています。通貨はユーロで統一され(イギリスなど導入していない国もあり)、関税やパスポートがなく、人やモノが自由に流れる仕組みになっています。

小論文や面接では、まず自由貿易の意義を押さえておきましょう。WTO(世界貿易機関)やEUなどの地域統合やEPA・FTAなど取り組みに代表される自由貿易は、第一に経済を活性化させるというメリットがあります。他の地域に対して考えると市場が大きくなり競争力が増すことになります。第二に相互依存が深まり安全保障の観点からも国家間の衝突が起こりにくくなることがあります。第二次世界大戦を引き起こしたブロック経済の反省です。

イギリスが離脱する理由

さきにあげた自由貿易の意義と逆に、イギリスに限らず自由貿易さらにはグローバル化は弊害もあります。関税、国境という障壁によって守られていた国内の競争力の弱い産業は、国際競争にさらされることになります。これは農産物・製品だけではありません。多国籍企業が進出先を選択したり、消費者がより安い商品を選択するという行為によって、労働者もより賃金の安い国の労働者と競争することになります。
また自由貿易によって、各国の伝統的な慣習や制度は、場合によっては非関税障壁とみなされ、変革を余儀なくされることもあります。移民がふえることによる文化的なあつれきもあります。

イギリスのEU離脱の理由の建前は「国としての主導権の回復」です。しかし、本音は「移民・難民をこれ以上受け入れたくない」というところにあります。EU加盟国は、移民・難民を受け入れなくてはいけないという決まりがあります。特に難民は拒否できません。社会保障の充実したイギリスには特に移民・難民が流入してきます。これを断るためにはEU離脱しかありません。

移民・難民を受け入れることによる課題

移民というのは経済的な自由などを求めて移住する者を指します。難民は政治的に宗教的に迫害されている者を指します。経済的に困窮しているだけでは難民とはされません。移民・難民が求めているのは手厚い社会保障です。社会保障というのは日本では生活保護などのことを指します。社会保障を支えるのは税金を納めている国民です。移民・難民の生活のためばかりに税金が使われていると感じれば当然不満が出ます。また、すべての移民・難民がその国の文化を尊重して溶け込むなんてことはありません。移民・難民に自国の文化を否定されていると感じたり、移民・難民がテロなど犯罪を起こせば不満は募っていきます。

世界経済に与える影響

すでに、イギリスの通貨であるポンドの信用が落ちて比較的安全な通貨に換える動きが出てきています。イギリスは世界第5位の経済大国であり、影響は小さくありません。またイギリスはヨーロッパ経済の拠点でもあります。今まではEU諸国の貿易に関税が掛かりませんでしたが離脱すれば関税は復活するでしょう。関税が掛かるのであればほかの国に逃げてしまう企業も出てくるでしょう。

日本への影響

すでに円高になっています。東日本大震災のころを思い出せばわかるように円高ドル安は、価値の低い輸入品が安くなり、価値の高い輸出品は不利になります。日本企業は輸出に頼っている企業は多いため、リーマンショック後の円高不況に戻れば苦しいと考えられます。日本は借金大国とは言われる一方で、世界にお金を貸している国としても大国です。なので、円は比較的に信用されていて、安全な資産として不況の時に求める人が増えて円高が起こってしまいます。

これからのEUの展望

EUは、既にEUの恩恵を強く受け経済成長が続く東欧を中心とした新規の加盟国と、賃金の安い労働力の流入を受ける旧来の加盟国の間での不公平感があると言われます。他にもEU離脱を選択する国があるのかは注目すべきところです。

直近では、このままユーロ安の状況が続くとすれば輸出で優位に立てる可能性はあります。しかし、イギリスが離脱したのを見て、後に続く国が出る可能性は高いです。EUの規模縮小となれば国際平和の面からも不安材料になるでしょう。またイギリスは二枚舌外交なんて言われていたように、EU離脱をカードに優位に交渉を進めて好条件で残留しようと動くことは十分あり得ます。今後の動きに注視していく必要がありますね。

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